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臨床脳電位研究会 設立趣意書

脳の画像診断技術の発達は、脳の構造および機能を可視化し、より迅速かつ正確な診断や治療に寄与してきました。

一方、1924年のハンス・ベルガーによる人間の脳電位発見以来、脳電位の計測は、脳機能を非侵襲的かつ経時的に捉える手法として重要な役割を果たして参りました。てんかんの病巣診断、神経内科的な診断においては現在でも必要不可欠な技術として不動の地位を築いています。また最近になって、脳電位には脳内のニューロン活動の総和としての情報が含まれている可能性が示され、新たなる臨床応用への展望が開けるようになりました。

我が国は超高齢社会に突入し、Alzheimer型認知症・脳血管障害・うつ病等の脳に起因する疾患が増加しています。新たなる脳電位の研究の幕開けにより、このような脳疾患の早期診断・治療が可能になれば、現代社会において大きな福音となり得ます。そして現代はリハビリテーションや代替医療も含めたトータルケアの簡易な評価法が求められている時代でもあります。

脳電位解析はいろいろな可能性を秘めております。これに対して理工学関係の研究者が新しい解析法の開発に挑戦する機会を広げるために、臨床情報の伴う脳電位のデータベースを構築し、更なるイメージングの開発を促進することも、本研究会の目指すところです。今や脳電位の研究はこのような現代社会の要求に十分答えられる新時代、言いかえれば”脳電位のルネッサンス”の時が到来したと確信し、医療の進展に多大な貢献をもたらした従来の脳電位に立脚した、新たな脳電位の研究成果を社会に普及させるべく、ここに臨床脳電位研究会を設立いたしました。

各位には、以上の趣旨をご賢察の上、本研究会にご参加いただき、それぞれの立場から脳を支え、患者に一条の光明を差し込む為の原点に接していただけましたら至上の喜びでございます。

2009年 盛夏  
医学部門 代表世話人 長谷川和夫 
工学部門 代表世話人 武者利光  
研究会  事務局長  工藤千秋  

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